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「この人は―― 五十嵐が声を震わせながら―― 「“Eランク”序列第一位―― 切れ切れに―― 「“天掴み(アマツカミ)”のキジマ先輩だ」 そう教えてくれた。 「はは、そんな紹介だと照れちゃうなー」 作り物みたいなうさん臭い笑顔でキジマ先輩は、本当に照れくさそうに頭を掻く。 「ちゃんと自己紹介しようか。ぼくの名前は『城島 光厳(きじま こうげん)』、城に島でじょうしまじゃなくてきじま。光厳は光が厳しいと書く、今日みたいな強い日差しって意味らしいんだけど、ぼく自身は見ての通り木漏れ日みたいな男だと自負している」 変な人には違いなかった。自分で言うか、普通。
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