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林間学校――覚えているのは、みんなで花火をした事。
そして、僕が沙夜に心奪われた事。
その前に――そうか、そうだった。
生徒会長が僕と沙夜、この時は沙夜だけだったけれど、その能力を見たがっていた。
あれはそういう事だったのか。
「今ここで、やろうって事か」
五十嵐が言う。自分を奮い立たせるように。
「いやいや、もう昼休みも終わるし。放課後、時間空いてないかな? 五十嵐君に虎河ちゃん、それに枝郷ちゃん? と言っても君達に拒否権は無いけどね。放課後、グラウンドに動きやすい恰好で来る事」
要件はそれだけ。じゃ、また放課後。
そう言い残して、城島先輩はくるりと反転し、屋上を去った。
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