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火柱が上がる。圧倒的な熱量。周囲の温度も跳ね上がる。
その炎は天を焦がし、雲すら消し。
その炎の通る道は、世の一切を灰燼に帰す。
これが、ヒミコの能力か……。
燃え盛りながら、ヒミコは突進する。
気のせいか、炎を纏ったヒミコは“虎”のように見えた。
「うがぁぁああああっ!!!」
「“虎”の火魅子。やはり能力は“炎”だったみたいね」
冷静に分析し、会長は――
「止まりなさい」
そう命令した。
ぴたりとは止まらない。
「うがぁぁぁああっ!! ぐるるっ! うがっ! うがぅあっ!!」
ぎぎぎ、と無理やりに命令に逆らうヒミコ。
それでも、会長の目の前で止まる。
頭の上に耳、腰から尻尾。手足は獣のように。
それらは全て炎で形成されている。
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