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「ゆっくりしていくのでしょう? 今日は私の家で一緒に『駅前のあの店のプリン』を食べて、それから――」 あれ、そうだっけ?  沙夜の家は僕ん家の隣りの部屋だけど、まだ行ったことないから今度お邪魔するって話は前から、ちょくちょくしてて。 でも、駄目だったはずなのに。沙夜は僕を部屋に上げてくれなかったはずなのに。 なのに、なのに。突然のOKってどういう。 「でも“大事な話”、ね。別にいいのよ、貴方が行くと言うなら。貴方の行く道が私の歩く道なのだから、この話は無かった事にしてもらって――」 「そんなに会いたくないの!?」 沙夜は会長を苦手としている。 それは知っていたのだけれど、まさかここまで嫌がるとは。
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