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僕には出来ないあらゆる事を、彼は平然とやってのける。 彼に出来ない事は無い。 そういう“設定”だ。 そう、全部“設定”。作り物。妄想の産物。 かと言って、彼は僕の別人格という訳ではない。『もう一人の僕』なんて呼ぶつもりは無い。 言わば、仮面である。ペルソナと言って良い。 上辺を取り繕うだけ、それだけの存在。 根幹にあるのは当然、僕の意志。僕の意思以外に無い。 僕の意思でしたい事がある、やりたい事がある……でも、出来ない。 その理由は様々だけど、その理由を一切合財無視して彼は行動する。 そして、彼が何をしても、僕はその責任からは逃げない。
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