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「ところで――」
別の話題をふろうとした時、しゅぴっ! と、鞭を僕に向けて、マガリが遮った。
「そろそろ時間だネ!」
きーんこーんかーんこーん。と、予鈴が鳴り響くと同時に。
がらり、と扉が開かれる。
「我が主、そろそろ……おや、ゆとり君来ていたのか」
「おはようございます。古国府(ふるごう)先輩」
古国府先輩、マガリの従僕である一つ上、二年生の先輩がマガリを呼びに来た。
珍しい事もあるものだ。普段彼はマガリにべったりで片時も離れないのに。
今日は別行動だったらしい。
「じゃあ、またね。マガリ」
「うん、またなんだネっ! ゆとり!」
よし、今度はちゃんと教室に行こう。と、僕は歩きだした。
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