008

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「ところで――」 別の話題をふろうとした時、しゅぴっ! と、鞭を僕に向けて、マガリが遮った。 「そろそろ時間だネ!」 きーんこーんかーんこーん。と、予鈴が鳴り響くと同時に。 がらり、と扉が開かれる。 「我が主、そろそろ……おや、ゆとり君来ていたのか」 「おはようございます。古国府(ふるごう)先輩」 古国府先輩、マガリの従僕である一つ上、二年生の先輩がマガリを呼びに来た。 珍しい事もあるものだ。普段彼はマガリにべったりで片時も離れないのに。 今日は別行動だったらしい。 「じゃあ、またね。マガリ」 「うん、またなんだネっ! ゆとり!」 よし、今度はちゃんと教室に行こう。と、僕は歩きだした。
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