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生徒会室の前までたどり着くと、扉が勝手に開いた。 別に自動ドアと言う訳ではない、ただ中にいた人がタイミング良く扉を開けただけだった。 扉を開けたのは、生徒会役員(役職は庶務)の『竹田 志土知』先輩。 僕とは旧知の仲で、かつての“友達”であり“仲間”だった人。 彼は今もそう思ってくれているようで、それはとても嬉しいことなのだけど、その気持ちに僕はまだ応えられないでいた。 「よお、リーダー。やっと来たか。会長が待ってるぜ」 「もう僕はリーダーでもなんでもないですよ。竹田先輩」 「ま、そう言うなって。寂しいじゃねぇか」 かつて、僕は“リーダー”と呼ばれることに抵抗はなかったのだけれど。 今となっては、気恥ずかしいだけだった。
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