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「君はどうしたい? 君の気持ちを蔑ろにするほど、“私達”にとってこの問題は重大で火急じゃない。君がしたいようにして良い。その結果、どうなっても“私達”は対処出来る」
僕の答えは決まっている。これ以外に僕は答えを持っていないと言っていい答え。
「僕は、沙夜の傍に居たい。それだけです」
その為なら、何だって、どんな事だって出来る。
闇憑きだか、病み付きだか知らないけど、そんな連中に沙夜を渡すつもりは無い。
「強欲だねぇ。それは独占欲かな? ま、私はそういうの嫌いじゃないよ」
ニヤニヤと、笑いながら言われた。
「じゃあ、私が助言を三つほどしてあげる。三つもだよ、大奮発の出血大サービスだよ!」
「はぁ、助言、ですか」
「そそ、君の事だから今ノープランなんでしょ? ダメだよ、デートにしたって夏休みだって、ちゃんと計画してやらないとね」
身を乗り出して三本立てた指を、僕の眼前に突きつけふりふりと振る。
……よ、余計なお世話です!
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