009

24/35
前へ
/300ページ
次へ
「何のつもりダ?」 「小鹿ちゃんにこれ以上酷い事したら許さないわ。いえ、もう許してはいけないと、本で読んだ事あるわ」 「ふン、身体が水と言ウのは珍しイ。確かにそんな奴はヤミツキにも居なイ。お前は稀有な存在だろウ。だが、それがどうしタ?」 不思議生命体は志高さんの――頭に噛み付いた。 そして、ごっごっと喉を鳴らして―― 「の、飲んでる!?」 そんな方法で!? 志高さんの“湖底に眠る白龍(スリーピングアクアマリン)”を攻略するなんて! 不思議生命体が半分ほど? 志高さんの身体を飲んだあたりで、ばしゃんっと崩れた。 「志高さん!?」 「あーあ、やってもうたわ。あのポチョムキン」 呆れる様に、さっきマジギレしていたのが嘘のように言う。 なんだか、慌てている僕が馬鹿みたいだ。いや、僕は馬鹿なんだろうけれど。
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加