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あの奇妙奇天烈な連中を、“あんな連中”と括ってしまう変人代表がいる。 「んで? あいつら、何しに来たって?」 天井を見上げたまま、気怠そうに言う。 五月蝿い奴だ。早く死なないかなぁ。 「お前を引き渡す。後、宵闇もな」 いや、それはあり得ないよ。五十嵐。 「あ? 宵闇?……もしかして、姫か? 姫の事か?」 変に食いつくな、こいつ。てか、こっち見んな。 「姫? 宵闇沙夜の事だ」 間、数瞬の間があって―― 「はっ! ありえねーな! そいつはありえねー! あんな連中相手に!? 姫を引き渡すってのか! ふざけてんのか? ふざけているんだよな? 面白くない冗談にも程があるぜ?」 反応が一緒だった。真似すんなよ。
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