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「じゃあな、ゆとり」
「うん、じゃあね。五十嵐」
ホテルの前で、五十嵐と別れる。
明日、昼過ぎに満月を引き渡す。
だけど、“闇憑き”の連中をあの場所に呼び出すのは、“午前中”との事。
つまり、その間に何とかするなら、何とかしろ。と言う事だ。
そして、五十嵐は帰り際にこう告げた。
「少なくとも、一人くらいは協力してくれる人を探しておく。相手は三人だ。一人で行こうなんて思うなよ――勘違いすんな、別に心配してる訳じゃない」
全く、五十嵐は本当に良い奴だ。
僕は家に帰って沙夜にメールを送る。当然のように返信は無かった。
今日はもう早めに寝る事にした。
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