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余計なお世話、というセリフを僕は飲み込んだ。
何故なら、生徒会室の扉を竹田先輩は開け放ったままだったので、当然、生徒会室の室内は丸見えで、室内からもこちらの様子が筒抜けだった。
先輩を散々待たせた挙句に部屋の目の前で雑談を興じるなんて、なんという失態を犯してしまったのだろう。
僕みたいな小心者には耐え難いストレスだ。
正直、何もかもを投げ出してしまいたい衝動に駆られるけれど、この期に及んで逃げ出したりしたら、火に油だ。
自責で押し潰され、不登校になってしまうかも知れない。
室内の様子を恐る恐る窺うと、生徒会長はこちらに背を向けて佇んでいる。
どうやら、窓の外を眺めている様だけれど、無言のプレッシャーが更に僕の恐怖を煽る。
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