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『無積人(ノーレート)』だって? 僕の能力に変な名前を付けないでもらいたい。
僕の能力名は『燃え移る責任(イグニットレスポンシビリティ)』だし、だいたい能力の本質も違っている。まあ、訂正する気はないけれど。
「貴方のE(エラー)いや“罪”と言うんでしたか。“木製の流星群(シューティングジュピター)”だって凄いと思いますけど」
「ん? いや、それは勘違いだよ。ゆとりくん。ぼくの“罪”は“木製の流星群(シューティングジュピター)”じゃない。“あれ”は言わば『城島 光厳』のEだ」
「別? もしかして、『全てを無かった事にする』とかですか?」
だとしたら、確かに最恐だ。
「ふふ、『現実を虚構にする』か。まぁ、近いと言えば近いのかな? ぼくの“罪”は全く正反対の能力だからね。ぼくの能力は1を0にするんじゃなくて、“-1を+1にする”能力だよ」
“-1を+1にする”能力。つまり、それは――
「『妄想を現実にする』能力だよ」
へらへらと笑いながら、嘘月はそう言った。
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