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『宵闇 満月(よいやみ まんげつ)』 “闇憑きの中で最も夜に近い男” 眼つきが恐ろしく悪く、睨み付けただけで人を殺せそうな程。 髪を金色に染め上げており、鳩尾の辺りまでボタンを外したワイシャツ、首にはシルバーのアクセサリー。 はっきり言って関わりたくない人種。出来る事なら、同じ空間に一緒に居る事も避けたい程だ。 そんな彼が、僕に―― 「さて、待たせたな。“俺の敵”」 そんな事をのたまった。 僕としては別に待っていた訳じゃないし、むしろ早く帰りたい訳で、と言うか用も無い訳で。それに、僕と満月の決着はもう一か月以上前に着いているし。
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