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自己紹介をされてしまった。それもやけに丁寧な。
よろしく、と言われましても、僕としては全くよろしくしたくない。
仕方なく、僕も名前を名乗ることにする。
「僕の名前は」
「えぇよ、知ってるし。『最上 ゆとり』くんやろ?」
自己紹介を遮られてしまった。
小鹿さんは何故か“男子生徒”の制服を身に纏っているけれど、声も体格も名前も女の子みたいだし、“男装っ娘”というやつなのだろうか。
「んで、そっちが『宵闇 沙夜』ちゃん?」
「僕らの事を、何故?」
僕の問いかけに、小鹿さんは吹き出した。
失礼な人だな。
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