002

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何だかよく分らないけれど。 僕! 有名人!? すごく嫌だ。あの頃ならともかく、僕は静かに暮したいのに。 そう大きな喜びも無いけど、大きな悲しみもない。 植物のように、静かに暮したいんだ。 それにさっきから、沙夜の殺気が半端ない。 これ以上ここに留まるのは危険すぎる。 立ち去ろうとする僕に、志高さんがすっと手を伸ばした。 「お? 志高ちゃん、アレを試すんやね」 顔色の悪い志高さんの顔がやや赤い。 試す? いったい何を? 困惑しながらも、僕はその手を握った。
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