41人が本棚に入れています
本棚に追加
/300ページ
ぱしゃん。
そんな音を立てて、志高さんの頭が吹き飛んだ。
「ええええええっ!!?」
沙夜の投げた真っ黒い短刀が、志高さんの頭を吹き飛ばし、そのまま壁に突き刺さる。
ぐらりと、力を失い傾く志高さんの身体。僕は慌てて支えた。
「その手を離して、離れなさい。ゆとり」
壁に刺さった短刀を引き抜きながら、冷淡に言い放つ沙夜。
「酷い事するわぁ。ま、志高ちゃんを“その程度”で殺せると思うなんて、甘い甘い」
ニヤケ顔で小鹿さんは言う。
頭が吹き飛んだというのに?
志高さんの身体、首から上が無くなってしまっている。
しかし、廊下も壁も、傍にいた僕もその返り血を浴びていない。
最初のコメントを投稿しよう!