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全く、何だって言うのだろう。
この人、いや、この人達は。
僕らは、早く帰りたいのに。
早く帰って、プリンが食べたいのに。
あれ? 目的が変わった気がするけれど、まあいいや。
放課後の、雨天の所為か薄暗い……水浸しの廊下。
佇むのは、志高さんだけ。
そこに沙夜の姿は無い。
でも、僕の瞳には映っている。沙夜の黒い炎。
「沙夜、駄目だよ」
『わかっているわ』
沙夜がそう言った気がした。
黒い炎が渦巻いて…………消える。
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