002

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全く、何だって言うのだろう。 この人、いや、この人達は。 僕らは、早く帰りたいのに。 早く帰って、プリンが食べたいのに。 あれ? 目的が変わった気がするけれど、まあいいや。 放課後の、雨天の所為か薄暗い……水浸しの廊下。 佇むのは、志高さんだけ。 そこに沙夜の姿は無い。 でも、僕の瞳には映っている。沙夜の黒い炎。 「沙夜、駄目だよ」 『わかっているわ』 沙夜がそう言った気がした。 黒い炎が渦巻いて…………消える。
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