41人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな他愛のない雑談を繰り広げていると、不意に五十嵐が僕から視線を外す。
つられて、後ろを振り向く。
沙夜が、無感情に無表情に窓の外を眺めている。
うん、さっきまで後頭部にかなり視線感じていたから、慌てて目をそらしたんだろうけど。
チリチリとね、もう頭に火が点くかと思ったよ?
まぁ、気付かないふりをしようと思う。それが優しさと言うものだろう?
「ん、どうしたの? 五十嵐」
と、少し白々しくなってしまったかな? まぁいいか。
「いや、宵闇ってそんな顔もすんのな」
五十嵐は意外そうに言う。
一体、沙夜はどんな顔をしていたのやら。
最初のコメントを投稿しよう!