これから契について話そうと思う

００５

その後、神楽の席は何故か僕の隣になった。

僕の隣の席の級友が気付いたら居なくなっていた所為だ。

何か見えない力が働いたのだろうか？

普通だったら、転校生というのは休み時間とかに質問攻めにあったりするものなのだろうけれど、神楽に近付こうという勇気のある級友は一人も居なかった。

そして、午前の授業が終わり、昼休み。

諸事情の為、本日は学食では無く屋上。

買出しはヒミコに任せた。いつものようにヒミコは五十嵐が作った弁当を貰っていたのだけど、僕が購買でパンを買うと言ったら何故か代わってくれた。

屋上には僕ら以外誰も居ない。

すでに弁当を食べ始めた五十嵐と、睨み合っている沙夜と神楽。

そして、正座している僕だけである。