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「な?別に面白くなかったろ」
和斗に俺の昔話を聞かせてやったが特に面白くも何ともなかった。
「いやぁ、面白かったよ。5年振りの特待生。宮城凌の過去を聞けるなんてなかなかいい経験だよ」
それは俺も驚いた学力中の中の海春高校の学力特待生の基準を満たしたのが俺で5年振りなんて。
あんなテスト簡単だろ中学の勉強以外出ないんだから。
基準は5教科合計500点だけど。
「おかげで去年の1学期はお前以外誰も話し掛けてこなかったけどな。」
ま、和斗以外は長くは寄り付かなかったけどな。
「そりゃ仕方ないよ。入学式で校長がわざわざ君の事を紹介して天才だって言っちゃったんだから。」
まぁ仕方ない部分もあるよな。テストの結果が張り出されるのは予想外だったけど。
「所で凌、何で教室に残ってんの?」
「あぁ浜井が何かあるとかで教室で待ってろって」
あ、今思い出した浜井とつるんでるのも俺に人が寄り付かない原因の一つか。あんなのが教師でいいのかよ。
「浜井さんかぁ、何だかんだで仲良いよな凌と浜井さんて」
「どうだろうな仲が良いかはイマイチ分からん」
今だに浜井の性格は掴み兼ねる。
「さあてじゃあ僕は帰るよ。じゃあね」
「おう」
和斗はカバンをもって颯爽と帰って行った。
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