0人が本棚に入れています
本棚に追加
「何だ何だ、その態度はっ!!第1小隊の先輩がたが戻って来るまで、この町を悪党どもから守れるのは俺たちだけなんだぞっ!!」
「俺たちの人権は誰が守ってくれんだよ?」
「そんなものは無いっ!!」
アキラと平石の会話とは別に雪華は庵崎に声を掛けた。
「庵崎さん、ショックですね。」
「この一月で家に帰れたのが3回、これはもうれっきとした夫婦の危機ですよ。」
「結婚なんかするからだ、バカがっ。」
平石は、落ち込んでる庵崎に心配の声すら掛けず、逆に怒りを見せていた。
「埋立地に単身赴任ってわけだ。」
コーヒーを飲みながら呟くアキラに雪華が疑問を出した。
「でもさぁ、確かにここんとこ出動が多いよね。」
その時、全員の会話はそこで途切れた。建物内に警報が鳴り響いたのだ。サイレンがなりながら放送がかかる。
「第7管区より通報、台東区下谷に205発生。第2小隊直ちに出動せよ。」
「言ってるそばからこれだよ。」
アキラはコーヒーを投げると我先にと駆け出す。隊員たちも彼に続いて走り出した。
最初のコメントを投稿しよう!