方舟

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男は後ろへと顔を向ける。 そこには2人の学生が座っていた。だが、ただの学生ではない。2人はロボットを使って犯罪をする犯人を逮捕する部隊・特殊警察の人間だった。右に座っているのが神崎アキラ、そして彼の隣には音無雪華が座っていた。2人は助手席の男の声で閉じていた目を開け、低く頭を下げる。 「あっ、見えてきましたよ。5時の方向。」 男の声で2人は一斉に窓の外を見る。 彼らの見つめた先には海の上に建てられている高層の建物だった。 「幅420メートル、高さ230メートル、バビロンプロジェクトに使っているロボットの整備を全てまかなっている海上プラットフォーム、我々は方舟と読んでいます。」 男は建物をみながら2人に説明した。 「ねぇ、何であれが方舟なワケ?」 窓の外へと顔をだした雪華がアキラに聞いた。 「そんなもん俺が知るわけないだろ!」 アキラも顔をだしながら答えた。 2人は疑問に思っているなか、ヘリは方舟へと向かい最上階にあるヘリポートへゆっくり着陸していった。
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