その1

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『何もできないだろうな、ってくらい酔ってたもんね。 あたしの名前も覚えてないほど。』 『うぅっ…』 『普段の航大くんなら、きっとあんなことしないだろうな、って感じたし。』 確かに。 久しぶりに記憶なくすほど酔ってた。 けど!! 今の子はこんな簡単についてきちゃうのか! ダメじゃないか~。 うなだれていると彼女が口を開いた。 『ありがとう、泊めてくれて。 助かりました。』 ペコリと頭を下げて、彼女は部屋を出た。 ぼんやり後ろ姿を見送った。
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