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半狂乱になった香月は自分の部屋にあるあらゆる物を俺に投げつけ始めた。
拒絶。完全なる拒絶。だが…。
俺は投げつけられた物を弾き飛ばしながら左手のナイフを部屋の壁に叩きつけた。その大きな音に香月は怯み大人しくなる。
壁には刃がめり込んだナイフ。
「香月。ならば…不公平を受け入れるよ…。もう痛み無く…殺してあげる」
息を呑む香月。
俺の右手にはナイフ。香月へと一直線に向かう刃。
――ザクっ。
香月へと刺さる凶刃。迸る鮮血。
俺が狙ったのは香月の心がある場所。
――心臓だ。
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