『空』というセカイ

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「春人先輩はすごいですよー。だって、夢叶えちゃったじゃないですか!!」 後輩の多波椎菜。 こいつとは高校からの仲だ。 後輩、といっても俺は帰宅部だったから語弊があるかもしれない。 はっきり言ってどこから親しくなったのか覚えていない。 こいつはいつも、気づいたら隣にいた。 「私がお祝いのキスしてあげましょうか??」 「いや、そういうのいらないから。」 唇を突き出してくる多波。俺は手でそれを制した。 昔からこいつは、可愛い顔して酷く積極的だった。 …それはもう、引くくらいに。
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