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「えー。遠慮しなくていいのに。」
「遠慮じゃねぇよ。マジでやめろって。」
なんでこいつは俺を好いてくれてんだ??
望めば、どんなイケメンでもイチコロだろうに。
こんな平凡な俺といて、何が楽しいのか。
「いやねぇー、春人は。気のない振りして素っ気なく当たっちゃって。ホントは大好きなくせに。」
「おいっ!!誰がそんなこと言った!?」
「春人。」
「言ってねぇよ!!」
俺の反応にケラケラと笑うノエル。
多波の頭を撫でながら、いろいろと吹き込んでいる。
百合ヶ岳ノエル。
一言で説明するなら、こいつは魔女だ。
日本人とイギリス人のハーフで、容姿端麗。
多波が美少女なら、ノエルは美人の部類だろう。
しかし、その容姿からは想像できない程にノエルは『人を困らせる』事が大好きだ。
…いや、間違えた。『俺の困った顔』が大好物だ。
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