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「やめ、やめてくれ!」
人は嘆き、叫ぶ。
死にたくないって。
「恨むなら自分を恨め。」
「やめろおおおぉぉぉ!」
人から恨みを買うようなことをしたから、俺達みたいなやつに頼まれ、殺されるんだ。
死体を処理班に任せ、俺は現場を絶った。
俺の仕事は殺し屋。
依頼があれば殺す。
そう教えられて生きてきた。
家系は代々の殺し屋。
殺し屋の中でも本家。
「お帰りなさい。
乱夏玖」
家に着くと母親が出迎えた。
正直、この名前は嫌いだ。
ランゲク。
ふざけてるだろ?
返り血を浴びないで殺す俺は、そのまま親父の部屋に向かった。
返り血を浴びたら臭いから風呂に入って着替えなきゃならない。
「親父、俺だ」
「入りなさい」
親玉の親父はいつも偉そうだ。
「終わった」
「そうか。
次の依頼も来ている」
何で人をこんなに殺してるのに、人間は減っていかないんだ。
蟲みたいだ。
殺しても殺しても、また沸いてくる。
気持ち悪い。
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