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目の前の彼女について、少し説明しよう。
名前は琴占 言海(ことうら ことみ)。
背中の半ばまで伸ばした黒髪と白い肌、そしてキリッとした双眸。
クールで凜とした雰囲気を纏う彼女は紛れも無く美人で、そして、俺の幼なじみである。
この説明だけを聴くと、一見完璧に見える彼女だが、その実、重大な欠点をいくつか抱えている。
その一つが――
「む、片付けたはいいがもう少し時間があるな」
「……そうだな、暇潰しに世間話でもするか」
「……私の能力を使えば時間を圧縮して、加速させる事も可能だが……
まぁ、あまり能力を使うのも、世界の構成上よろしく無いからな。
世間話でもするとしようか」
――厨二病なのだ。
割と、どうしようも無いレベルの。
本人曰わく、不治の病らしい。
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