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なっ!?
山田は床を転がった。
体を激しく打ち付ける。
山田はすぐに窓の方向に顔を上げた。
そこには二人の男が立っていた。一人は長身。スラリとしており、髪が腰くらいまである。もう一人は対照的に身長は少し小さめだ。
「何だお前らは!うちの生徒じゃないな……?」
山田は痛みを堪えながらなんとか声を絞り出した。
「そうだ。お前がこの学園の職員代表の山田か?」
長身の男が言う。生徒じゃないというのに全く悪びれた感じは無く、ふてぶてしい話し方だった。
「それがどうした!お前はら学園関係者でもないのにこんな所に侵入した!ただでは済まんからな!」
山田は怒鳴り声を上げた。
山田はその怒声で相手が怯むと考えていた。怯ませれば優位に立てる。
しかし長身の顔に表れた表情は山田の予想とは全く違ったものだった。
長身は笑っていた。
くっくと喉を鳴らし笑っている。
山田は不気味さと同時に怒りの感情に駆られた。
「貴様何が可笑しい!!!」
「よかった。早くに見つかって。用件を簡潔に言おう。お前には消えてもらう」
長身は一瞬で山田の目の前に移動した。
そして山田に声を上げる間も与えず腹部に拳を叩き込んだ。
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