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「ふっ……任務完了だな。後はコイツをあそこに閉じ込めるだけ。ククク……実に呆気ない!」
長身は倒れて気を失っている山田を見下ろしながら笑い声を上げた。
「それじゃあ夜が明ける前に早く終わらせるぞ」
長身が山田を担ぎ上げもう一人の男に言う。もう一人の男は黙って頷き、窓から出た。長身の男も後に続く。
たった数分間の間に山田がいた職員室には誰もいなくなった。機械だけが画面から光を発している。
そして職員室には外から吹き込む風で紙が飛ばされる音のみが聞こえていた。
それから数分。
ドンドンッ!!!
ガラガラッ!
「山田さ~んちょっとお話が………アレ………?」
部屋には誰もいない。
パソコンの画面は長い放置で薄暗くなっている。
「山田さ~~ん!?あらどうしたんだろ………パソコン付けたまま部屋に戻ったのかなぁ~………」
そのまま男は部屋を出て走っていく。
男は気付かなかった。
山田の机の前に山田が胸に付けていたネームプレートが落ちていた事に。
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