時が過ぎても……

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私はその背中に…さようなら……と心の中で言う。 泣きそうになる自分を押さえ荷造りを始める私…… 結婚してからの事が頭の中に浮かぶ…… このまま出て後悔しないのか?心の中で迷いながらも……私は手を止めなかった。 私は、クマちゃんに何を求めていたのだろう? 私は、ただ……クマちゃんの笑顔が見たかっただけ……… 一緒に笑って居られればそれで良かった… 結婚指輪をテーブルに置き地元北海道へ帰る。 アパートを借りるまでは、親の所にお世話になる。 北海道に帰ってきて、一週間がたってもクマちゃんからの電話は鳴らない。 別れを決めて出てきたはずなのに凄く胸が痛い。 その想いを消すかのように、昔お世話になったお店で働きだす。 結局、私の中からクマちゃんが消えない……クマちゃんと出会ったあのスナックでまた…… お客様が来るまで待機している間も…クマちゃんが初めてこの店に来た時の事を考えていた。
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