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「花村って、最近友達いるからって生意気」 「そうそう」 「言えてる」 もともとの班にいた女子生徒三人が、二人の様子を見ながら口々に言う。 絵美は聞こえていたが、聞こえないふりをした。 怖いから。 根暗から抜け出したのに、気にしすぎて戻ってしまうのが嫌だったから。 ふと、一人と目が合い、逸らしてしまった。 舌打ちが聞こえたが、何も聞かなかったと思い込む様にする。 「絵美、放課後の買い物って何から見る?」 「え……あ、えっと、服からかな?」 小百合に声を掛けられて、意識が離れているのを感じつつも答える。 服と言ってもウォークラリーにしか使わない。 服は要らないかな、と思っていたが、小百合が提案を出す。 「服よりも、下着とか帽子が必要じゃない?」 確かに、使い続けている下着より新しい方が、見栄えがいい。 それに、帽子も暑さ対策として必要な物。 「そうだね、服は一度しか着ないもんね」 「そゆこと」 長い髪をかきあげる仕草に看取れる。 自分の短い髪の毛は、小百合のサラサラな髪とは月とスッポンだと絵美は心の中で呟く。 「とりあえず、その場で必要な物を見つけようか」 小百合は、凄い。 優柔不断な絵美は感心していた。 買い物が、ますます楽しみになりノートを取り出すとエミーナの世界を繋げる。 嬉しい時は、エミーナにも嬉しい事が起こる。 そんな風に書き上げた。
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