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「閏、ご飯食べたらにーちゃん肩車してやるからな?」
「やったー!」
閏と柾紀が可愛く会話してる隣で数成も少しずつ俺の作ったサンドイッチや詰めた弁当を食べていた。
景色も綺麗な所で食べてるせいか何時もよりも美味しく感じられた。
「閏食べ終わったか?」
「もうちょっと待って?柾紀」
宵くんが閏にせっせとデザートのプリンを食べさせてた。
「はい閏あーん」
「あーん」
「美味しい?」
「うん!」
「聖くんもあーん」
「あーん」
「フフフ美味しい?」
「うまい」
何だろう、めっちゃ数成に見られてる。
「にぃ、たべおわった」
「よし!僕の肩に跨がって?」
柾紀と閏が走っていった後、
「どうした?かず」
数成が俺に抱きついてきた。
「あのさ…俺さ…、す、好きな子がいるんだけどさ……その、ベンゴシってどうやったらなれるの?」
「…ベンゴシ…」
ベンゴシ?…弁護士?
かずが弁護士?
「…えっと、いっぱい勉強したら、なれると思うよ?」
たぶん、
「…そっか、いっぱい勉強したらなれるんだ、そっか、うん。俺頑張るよ!」
「あ?ぅん、頑張れ?」
納得したのか数成は走っていった。
かずに好きな子か…
数成も柾紀も日々成長してんだなぁ
それから、またゆっくり桜を見て子供達もたくさん遊んでいた。
もうそろそろ、帰る時間だ。
「柾紀ー、閏。そろそろ帰るぞー!」
「ヨーイ、ドン!」
柾紀と閏が競争して走ってきた。
子供達は疲れたのか寝静まっていた。
「ねぇ、聖くん」
「何?」
「今日は安全日だったっけ?」
は!忘れてた!
子作り…
「…~だよ!」
さいあくだ、
「え?なんて」
「…危険日だっていってんだよ!」
「良かった!」
ちっとも良くねぇわ!
しかも寝静まったとはいえ、子供達の前で!
子供の成長と新たな出会いがある(かもしれない)と感じた、お花見だった。
ってか、宵くんちゃんと花を愛でたんだろうか?
いらんことばっか考えてたような気もするので、それは聞かないでおくことにした。
end.
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