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トントン、と階段を降りてくる音がして
「おはよー父ちゃん」
「おはよー柾紀。食べるか?」
柾紀が起きてきた。
「うんっ!」
出来たての玉子焼の端を包丁で切って差し出したら柾紀が大きな口を開けるからあーんしてやった。
うん、うちの子…可愛いな
「美味いか?」
「うん!父ちゃんが作る玉子焼世界一!」
「そうか?」
作ったものを詰めていっていると、柾紀が唐揚げを見て涎を垂らしていた。
全くこの子は…
内緒だぞ、といって唐揚げも口にいれてやった。
次々に皆が起きてきて、
「…っぁ!」
後ろからお尻を揉まれて、思わず声が漏れた。
こいつぅ~
「んふふ、本当の奥さんが奥さんしてるのもいいねぇ」
こいつ!これが目的か!
「ま、聖くんの奥さん姿は俺だけが知ってたらいいんだけどね」
にやぁ、っと笑って平然と席に座って朝飯を食う宵くん。
むかつく
「俺の方が歳上だもん!」
子供達も翔くんも用意した味噌汁やおにぎりも綺麗に食べてくれた。
「じゃあ出発するか?」
宵くんにお弁当を積ませて、
「しゅっぱーつ!」
閏が元気良く外へと駆け出した後を柾紀が危ないよ閏と追っていった。
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