~新入生歓迎合宿~

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―一良 side― 温かな温もりと甘やかすような優しい声が、耳に心地良く響く。 「一良、起きろ。着替えて食堂行くぞ」 「……ぅん」 「ほら」 背中に大きな手が回って、上体が抱き起こされる。 「ん、灯夜…?」 「昼だ。食堂に行くぞ」  額に何か柔らかい感触がして、目を開けた。 「おはよう、一良」  目を開けたら灯夜のドアップ。思わず声を上げそうになって、ぎりぎり飲み込んだ。 「ほら、昼だ。食堂に行くぞ」 「え…あ、うん…?」 寝惚けた頭で、何で目の前に灯夜にいるんだろう?という疑問が浮かんでいた。 灯夜に手を引かれたまま食堂へと足を向けた。
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