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【午前５時２３分】
(斎藤鉄雄)(さいとうてつお)２４歳(以下省略。鉄雄)自分の部屋のベッドで横たわっていた。
突然全身が左右に揺さ振られる。
(鉄雄)
｢うん！えっ。なっなんだ。地震かー。｣
びっくりした鉄雄は、目を見開き、天井の無機質なコンクリート壁がぼやりと映る。
左目には、人影らしきものがぼやりと映るが、とっさの出来事で身体をベッドから、まず起こす事にした。
両手手の平に力をベッドに駆けて、上半身を押し上げる。
と同時に両膝を折り曲げて、体育座りの様な姿になりながらベッドマットの上に座る。
鉄雄は、何が何だか判らない。
人影らしき姿が映った。
ぎょろっと瞼(まぶた)を見開きながら、瞳を大きくする。
左側に頚を捻る。
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