第1通【地震?】2147年8月13日

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少し白髪混じりの長い髪を靡(たび)かせながら、ベッドの端に顔を埋(うず)めて力無く崩れ落ちている。 母親斎藤千明(さいとうちあき)(以下省略。千明)48歳の姿があった。 肩で啜り泣いている。 小刻みに震える右手で握り潰した。形が崩れて汗で濡れている。クラフト封筒を握っていた。 その時だ鉄雄は悟った。 「親父からの手紙だ。」
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