―1―

9/16
前へ
/434ページ
次へ
相手の言葉を途中で遮るのは、莉沙の常套手段だ。 それに莉沙はイタズラ好きでもあり、こういった事には非常によく頭が働く。 多少我が儘で自己中心的な所があっても、「ただのイタズラじゃん!」と莉沙が明るく笑えば、周囲もそれで流されてしまう事が多い。 始めのうちは、そのイタズラについて話していたが、女同士の他愛ない長電話である。 しばらくすると話題はテストのこと、教師のこと、親のこと、と二転三転し、いつの間にか男子生徒の話へと移っていた。
/434ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1278人が本棚に入れています
本棚に追加