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風呂上がりの莉沙は、下はホットパンツに上は短めのティーシャツといった涼しげな格好である。
だが、雨上がり特有の、湿度の高いじめじめとした空気が肌にまとわりつき、むしろ蒸し暑いぐらいであった。
ホットパンツからすらりと伸びた白い脚。
ベッドの上でパタパタと動いている細い爪先は、まるで気まぐれな猫のようだ。
マンションの五階だというのに、ベランダの窓を開けていると夜の虫の声が部屋の中まで届き、蒸し暑さを一層強いものにしていた。
もちろん部屋にエアコンはあるのだが、世間では節電だなんだと盛り上がり、莉沙の両親も例に漏れず節電しろと口酸っぱく言うのだ。
まだ多少の幼さを残す莉沙からすれば節電など知った事ではないのだが、多少蒸し暑くても親の小言を聞くよりはいくらかマシに思える。
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