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莉沙は市内にある極普通の公立高校に通っており、二年生で、まだ大学受験には時間がある。 真面目に勉強や部活に精を出している生徒もいるが、少なくとも莉沙は毎日を学業よりも遊びや電話にその時間を費やしていた。 そして今は、いつもつるんでいるメンバーの一人と、とりとめのない長電話に突入しようという所であった。 時刻は深夜零時半。 共働きで朝の早い両親は既に寝ており、2LDKの501号室で起きている人間のいる部屋はこの部屋だけである。
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