―1―

8/16
前へ
/434ページ
次へ
「あっ! 放課後にヒントあげて探させたら面白そうじゃない?」 いいことを思い付いた、と言うように莉沙の声は急に明るくなったが、それを聞いて、流石に電話の向こうでは戸惑いが芽生えたようである。 『マジで? それはちょっとかわいそうじゃない?』 向こうも親が既に寝ているのか、それとも後ろ暗い罪悪感が芽生えた為か、声のトーンを少し落とした。 『それに私達がやったってバレるんじゃ……』 だが、莉沙は「大丈夫! 良い方法考えておくから!」と、相手の不安そうな言葉を打ち切って楽しそうな声で言った。
/434ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1278人が本棚に入れています
本棚に追加