2人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
歩「斎藤はここで待っとけ」
柚「え、何で…?」
歩「足痛むんだろ?さっきから右足庇ってる」
柚「……バレたか」
歩「誰か呼んでくるから待ってろ」
柚「…わかった。琴羽のことお願いね」
そうあたしが答えると宮野は頂上に向かっていった。
たったこの数分で足のことを気づいたのはほんとに驚いた…
琴羽には気づかれなかったのに。
…しばらくして担任の安田先生が迎えに来てくれて無事あたしもみんなと合流できた。
柚「ありがとうございました…」
合流した後は少し下ったところにあるペンションで泊まる予定だったこともありそのまま安田先生に背負われて行った。
そして今はちょうど手当てしてもらい仮保健室のあるペンションを出て自分のペンションに戻るところだった。
外に出るとすっかり日も落ちて暗くなっていた。
だから戻る途中に、広場にみんな集まってキャンプファイアをやっていた。
…そういえば夜にするとか言ってたなぁとか思いつつキャンプファイアに近づいた。
でも足が痛むからみんなの中には入らず、すぐ側にある木の椅子に座って眺めていた。
歩「よぉ」
柚「 あ、宮野…」
ぼんやりしているうちにいつの間にか近づいていた宮野に話しかけられた。
歩「足、大丈夫か?」
柚「うん。まぁ保健の先生にはすごい怒られたけどね」
歩「マジで?」
柚「友達のためだからって捻挫してるのに無茶するから腫れが酷くなってるって」
歩「なるほどなぁ」
柚「おかげで包帯いっぱい巻かれてガッチリ固定された」
そう言って宮野に包帯の巻かれた右足を見せた。
そうしたら宮野はプッと笑われた。
最初のコメントを投稿しよう!