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柚「何で笑うの!?」
歩「いや、別に…」
柚「何かムカつく…」
ムスッとしていると、宮野は隣の空いた木の椅子に座った。
柚「みんなのところ戻らないの?」
歩「斎藤1人じゃつまんないだろ。それにあんま大人数ではしゃぐの好きじゃないし」
柚「……そっか」
この時、彼が見せた笑顔があたしの胸をキュンとさせた。
少し意地悪だと思うけど、ちゃんと優しさがあるって感じるんだ…。
…それから自然体験が終わって、教室でも前より話すようになってちょっとずつ仲良くなっていった。
仲良くなるごとにあたしの心も彼に惹かれていった。
でも10月の下旬、あたしにとって耐え難いことが起こった。
それは宮野に彼女が出来たこと…
柚「宮野!!彼女出来たって本当!?」
歩「本当だよ」
琴「宮野君に彼女出来たって聞いてビックリしたよぉ」
歩「俺も。まだ付き合ってる実感ないんだよ」
柚「…そっか…おめでとう宮野」
高1の秋、あたしは失恋をしました。
…おめでとうとは言っていたけど、実際平然としてるのがやっとだった。
聞いた噂によると相手は、男子の中では隠れファンの多いと言われている白鳥 綾乃って子らし い。
…でも女子の間では性格が最悪と評判はよくなかった。
でも今の宮野を見てるとほんとに幸せそうで複雑な気分だった…。
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