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病院に着いて急いで受け付けで聞いた病室に向かうと、そこは集中治療室だった…。
その前には先に駆けつけていたお母さんとお父さんがいた。
柚「お母さん、お父さん!!」
父「…柚瑠」
柚「お姉ちゃんは…?」
父「……杏子は…」
お父さんとお母さんに近づき視線に追って目を向けると、そこにはいくつもの機械に繋がれたお姉ちゃんの姿があった。
母「どうしよう…杏子が……」
父「落ち着け、母さん…」
取り乱しかけていたお母さんをお父さんが落ち着かせていると、病室から医者が出てきた。
医「ご家族の方ですか?」
父「…はい」
次に医者の口から出てきた言葉はとんでもないものだった。
医「娘さんは今夜が峠でしょう」
柚「そんな…」
母「…嘘…そんなの嫌よ!!」
【今夜が峠】だと聞いて、お母さんは取り乱してその場に泣き崩れてしまった。
そして医者の言った通りお姉ちゃんは夜になってから、静かに息を引き取った…。
あたしたち家族にとって、お姉ちゃんの存在は大きくて…
この日を境に家族は変わってしまったんだ…。
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