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…琴音には次の日になってからメールで知らせた。
心配して電話もくれたけど、あたしは変なところで強がって大丈夫と言い張った。
でも…
お姉ちゃんの葬儀も終わり、少し落ち着いた頃にお母さんが呟いた言葉によってあたしの強がりはなくなった。
父「柚瑠、ご飯にするから母さんを読んできてくれ」
柚「わかった」
あたしは寝室で休んでいたお母さんを呼びに行った。
柚「お母さん、お父さんがご飯にしようだって」
母「どうして…」
柚「………?」
母「どうして柚瑠じゃなくて杏子なの…」
柚「………えっ?」
最初は自分の耳を疑った。
でもお母さんの顔を見た時、本心なんだと感じたんだ…。
あたしは今すぐに離れたくて一気に階段を駆け降りて家を飛び出した。
家を出る間際にお父さんの声が聞こえたけど無視した。
…元々お母さんは、何でも出来たお姉ちゃんばかりを可愛がっていた。
だから心の何処かでは、あたし自身お姉ちゃんじゃなくてあたしが死んだらよかったのにって思ってた…。
でもやっぱり…お母さんから直接言われたら耐えられなかった…。
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