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TKKSIDE.
「龍太郎」
寂しげに見えた
彼の名前を呼ぶ
名前だけをぽつりと呼び
ゆっくりと近くへ行く。
何か考えている彼を
優しく抱きしめる。
「苦しいなら苦しいよ、
って言いなって」
分かっているんだよ、
もちろん君のこと。
「苦しくなんて、
ないから大丈夫。」
「苦しい癖に。」
「苦しく、なんて」
俺の腰にそっと巻かれた
腕で少しの強がりが、
もの凄く可愛く見える。
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