プロローグ

4/4
前へ
/8ページ
次へ
「あのお兄ちゃんさ 死期近くないから僕らが見えないんだよ」 「本当だったんだ?」  っとすると、本当に俺は、死期の近い人間で、この彼方と言う少年と、さっきの冷血そうな男が迎えに来たっと……。  まるで、絵本の様な話だ。  信じがたい話ではあるが、事実秋良には、彼方が見えていないのは確かだ。  彼方は、無邪気な笑顔で狭い部屋を走り回る。  “五月蝿い”っと注意したことを忘れたらしい。 「彼方だっけ?」 「うん!でね!このクマちゃんが“バニラ”」 「ハイハイ 本当に俺は、死ぬんだ?」 「うん!」 「ふーん」  この日から、死神の彼方と俺、久保龍之介の奇妙な死期へのカウントダウンが始まった。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加