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「――玲っ!!」
部屋のドアを破るように開けてすぐ、僕は玲の名を叫んだ。
嫌だ…玲まであんなキチガイみたいになってるなんて嫌だ…!!
が…そこにいた玲は、少なくともキチガイみたいなことはしていなかった。
玲はテーブルの前に正座して、読書をしている。
「…あ…玲…?」
…何かオカシイけど、でもとりあえず無事だ。
僕はホッとして、玲へ声をかける。
すると玲は僕を見て、
「わぁお!!クロどこ行ってたんスすか!!私置いて遊び歩くとかマジありえねーんですけどー!!」
…………。
…僕は自らの額に手を押し当て、空を仰いだ。
…オカシくなってるわこれ…。
「つーかもうちょい静かにドア開けてくれますー?マジチョベリバなんですけどー!」
「…………。」
…チョベリバの使い方間違ってね?
いや、僕もチョベリバの意味知らないから深くは言えないけど。
「シカトですかー!?注意してるのにシカトとかチョベリバ過ぎっしょマジでー!」
「………ごめん。」
…絶対チョベリバの使い方間違ってるよね?
てゆーか…玲が……キャピキャピ系になってる……!!
一昔前のギャルみたいな口調になってる!!相変わらず言ってることアホ丸出しなのは変わらないけど!!
僕はテーブルに手をつき、またも泣いた。
玲が…玲が…こんな玲みたくなかったよォォォ…!!
いやある種新鮮で面白いけど!!
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