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「ま…待ってアオガミ、流石に何も知らない人たちに力を使うのはマズイんじゃない?」
『心配するな、後でちゃんと記憶を消すから大丈夫じゃ。』
うわ都合良いぃぃぃぃぃ!!
なんて都合の良いフザけた設定なんだお前の力はぁぁぁぁ!!
『それに…案ずるな、貴様に対しては何もせんでおいてやる。』
「え…?」
急にアオガミが優しい表情を見せたもんだから、僕も思わず口を閉ざしてしまう。
…アオガミ…もしかして一応僕に気を使ってくれたのか…?
『正常な貴様がカオスな世界に慌てふためき混乱している姿を高みで眺めるのが目的だからなフハハハハハ!!』
「お前マジで性格悪いな!!マジで!!」
コイツが気なんか使うわけないですよねー!!
こうなったら土下座してでもアオガミの暴走を止めないと、割とマジでヤバイ!!
僕がスタイリッシュに土下座の構えへと移ろうとした時、突如アオガミの体が激しい光に包まれた。
眩しさから目を閉じ、再び開くと…そこにはネコではなく、少女の姿のアオガミがいた。
「じゃあの橘!ちょっくらイタズラして来る!」
「待て待て待てぇぇぇ!!」
コンビニ行ってくる感覚で何とんでもねぇこと実行しようとしてんだよぉおおお!?
どこかへ飛び立とうとしたアオガミの肩を掴んで必死に引き止める僕。
「どうせ一日も経てば元に戻るから…の?いいじゃろ?」
「軽いよ!!発言が全体的に軽いよ!!」
行かせてたまるかぁぁぁ!!
でも僕の制止なんかアオガミにとっては何でもないようで、アオガミはいとも簡単に僕の腕を払いのける。
「楽しみにしろ橘!今からこの退屈な今日は…かおすじゃ!!」
「だぁぁぁめぇぇぇ~~~~!!」
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